依田城(よだじょう)
~旭将軍木曾義仲の快進撃、ここより始まる~
Parameters of
this castle
源平合戦で活躍する木曾義仲は木曽の地で旗揚げした後、依田城を本拠としていた依田次郎実信に招かれ東信濃にやってきました。実信は依田城と麓の館を義仲に明け渡し、義仲はここに腰を据えて平氏討伐の兵を募り、挙兵しました。
挙兵した義仲は平氏の大軍を横田川原(長野市)で打ち破ると北陸道を破竹の勢いで進撃し俱利伽羅峠でも平氏を大破します。この頃まで依田城は木曽軍の拠点として使用されていたようですが、その後義仲は京への上洛を果たし、この地に戻ることはありませんでした。
依田城は山城と思われている方も多いかと思われますが、『平家物語』の「依田城」は、木曾義仲の館を中心として周辺を含めた一帯のことを指していると考えられていますのでこの記事でも麓の館と背後の山城をセットで依田城ととらえ紹介します。
基本情報
城名(別名) | 依田城(依田館、木曾義仲館跡) |
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築城主 | 依田六郎為実 |
築城年 | 平安後期か? |
カテゴリー | 鎌倉時代 室町時代 安土桃山時代 平城 山城 |
関連項目 | 巴御前 今井兼平 鎌倉殿の13人 木曾義仲 |
遺構 | 曲輪(山城の山頂部) 堀切 冠木門(麓の館跡) |
住所(所在地) | 長野県上田市御嶽堂 |
構造物 | 曲輪、堀切、土塁、冠木門(復元) |
問い合わせ先 | 丸子地域振興課 地域政策担当係 |
電話番号 | 0268-42-1041 |
ポイント
- 主な遺構 :
- 曲輪(山城の山頂部)
- 堀切
- 冠木門(麓の館跡)
- 曲輪(山城の山頂部)
- 遠くまで見渡すことができますが、あまり広くないため多くの兵を配置することはできなかったと考えられます。物見やいざというときの詰め城として想定されていたのではないかと思いました。
- 堀切
- 本丸の背後に続く尾根に何条かの堀切があります。
こちらは戦国期に武田信玄の支配下となってから築かれたものではないかと思います。
- 冠木門(麓の館跡)
- 山城の麓にある木曾義仲館跡(推定)に復元された冠木門です。
館跡からも北信濃方面を眺望することができます。
推定地のため正確なことはわかりませんが周囲の地形を見る限り、かなりの広さがあったと思われます。
歴史的背景
木曾義仲挙兵の地として義仲に関する様々な史跡が残されています。ぜひ現地を歩いてみてください。
2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に木曾義仲が登場したこともあり、現地ではのぼり旗が設置されています。
アクセス
依田城(山城):上信越自動車道 上田菅平インターから25分
駐車場:宗龍寺さんに駐車させていただきました。
宗龍寺さんの裏手に登山口があります。
木曾義仲館跡:上信越自動車道 上田菅平インターから25分
駐車場:少しわかりづらいですが、御嶽神社入口鳥居から車で入ることができ、御嶽神社に突き当たったところに駐車スペースがあります。
参考文献・サイト