竹田城たけだじょう

~総石垣を備えた天空の城~

Shironav Master

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    this castle

    竹田城跡は、標高353.7mの古城山山頂に築かれた山城です。古城山の山全体が虎が伏せているように見えることから、別名「虎臥城(とらふすじょう、こがじょう)」とも呼ばれています。天守台・本丸を中心に、三方に向けて放射状に曲輪が配置されており、縄張りの規模は東西に約100m、南北に約400m、「完存する石垣遺構」としては全国屈指の規模を誇ります。築城当時は土塁で守られていた城が、最後の城主赤松広秀により、今に残る総石垣造の城に改修されたとされます。
    ~竹田城跡公式ホームページ~より引用

    現在は国の史跡として整備され、日本100名城にも選定されています。
    また朝霧に包まれ雲海に浮かんでいるように見える姿から天空の城としても人気を集めています。

    【目次】
    基本情報
    縄張図・鳥観図
    ポイント
    歴史的背景
    アクセス
    参考文献・サイト

    基本情報

    城名(別名)竹田城(虎臥城)
    築城主山名宗全と伝わる
    築城年1431年頃
    カテゴリー室町時代 安土桃山時代 山城 
    遺構石垣 天守台    
    住所(所在地)兵庫県朝来市和田山町竹田古城山169番地
    指定文化財国の指定史跡
    構造物石垣、枡形、虎口、天守台、曲輪
    問い合わせ先朝来市役所産業振興部観光交流課
    電話番号079-672-4003

    縄張図・鳥観図

    竹田城パンフレットより
    天守台を中心に三方に大きな曲輪を配することで主要部を守っています。

    ポイント

    主な遺構 :
    石垣
    天守台
    石垣
    竹田城は険しい地形に立地する山城でありながら、曲輪のすべてを石垣で囲った総石垣の城郭です。石垣は安土桃山時代に活躍した石工集団である穴太衆によって積まれており、当時としては最先端の石垣であったと考えられています。
    竹田城のある古城山では数か所の採石跡が確認されており、古城山から採れた石を使用してこれらの石垣が作られたようです。
    天守台
    構造などは判明していませんが、天守台からは礎石跡が見つかっており、天守にあたる建物があったと推測されています。
    天守台は城の中央に位置し、山麓にある城下から正面にあたり、権威の象徴、シンボルであったと考えられています。
    天守台南側の石垣の高さは10.6mを誇り、江戸時代に築城された近世城郭に勝るとも劣らない規模となっています。

    歴史的背景

    嘉吉の乱で室町幕府6代将軍足利義教を暗殺した赤松満祐の討伐に功があり、恩賞として播磨守護に任じられた山名宗全が竹田城を築いたとされています。山名宗全は守護代として家臣の太田垣光景を城主に任じ、以後太田垣氏が城主を世襲します。
    山名宗全は室町幕府の四職の家柄であり一族と合わせて10か国の守護職を保持した有力守護大名で、後に応仁の乱で西軍の総帥を務めたことでも知られています。
    戦国期になると山名氏は衰退し、播磨国は山名氏、赤松氏、細川氏などが相争う係争地となります。太田垣氏は山名氏の家臣でしたが、次第に独自性を強め山名氏の出陣要請にも従わなくなりました。
    やがて中国地方の覇者となった毛利元就が播磨に進出すると時の城主であった太田垣輝延は降伏し、竹田城主の地位を安堵されます。しかし畿内を統一した織田信長が派遣した羽柴秀長によって竹田城は落城し、太田垣氏は城主の座を追われ、滅亡しました。
    以後竹田城は羽柴秀長や秀長配下の桑山重晴らに治められ、1585年に龍野城主であった赤松広秀が最後の城主に任じられ、全国平定を目前にした羽柴家の財力を背景に広秀が実施した改修によって現在残されている総石垣の姿になりました。
    赤松広秀は1600年の関ヶ原合戦に西軍として参加しますが西軍は敗戦、そのため東軍の亀井玆矩の出陣要請を受ける形で鳥取城攻めに参加して東軍への鞍替えを果たし、戦功を上げました。
    しかし鳥取城下町への放火の罪を問われた広秀は徳川家康から切腹を命じられ、鳥取の真教寺にて自刃に追い込まれます。
    山麓にある法樹寺には最後の城主赤松広秀の供養塔が佇んでいます。

    城主が不在となった竹田城は山名豊国が家康の命によって受け取りを行い入城しますが、江戸幕府によって一国一城令が出されると廃城となり現在に至ります。

    アクセス

    ・車で訪問
    北近畿豊岡自動車道・播但連絡自動車道の和田山IC下車後、「和田山IC前」信号を左折、約10分ほどで駐車場
    ・公共交通機関
    JR播但線の「竹田駅」が最寄駅、駅のすぐ裏に登山道があり、徒歩約40分で料金所まで登ることができます。
    また竹田駅からタクシーやバスを利用して料金所の近くまで行くことも可能です。

    城域への入城料は
    大人:500円
    中学生以下:無料
    年間パスポート:1000円
    となっています。団体料金もあります。

    参考文献・サイト

    書籍
    竹田城パンフレット
    サイト
    竹田城跡 公式ホームページ
    竹田城跡のあるまち|朝来市観光協会
    竹田城-Wikipedia

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