堂沢出城（どうさわでじろ）

戦国時代の甲越紛争武田信玄と上杉謙信が奪い合いをした若槻山城の出城跡とされている山城で、若槻山城と里城の中間地点に位置しています。
この山城の発見の経緯が非常に興味深く、平成15年5月に地元の若槻小学校6年1組の児童36名が若槻山城を探訪し下山中、山道脇の小高い段丘を発見し、見渡したところ周辺の地形が人工的な形状であることに気づきました。そこから複数回の現地調査や文献等を確認し、平成16年3月に長野市教育委員会埋蔵文化財センターの学芸員によって新発見の山城跡である可能性が高いと確認されました。
これを受けて若槻小学校6年1組から遺跡の発見届が文化庁長官あてに提出され、【堂沢出城跡】の名称で正式に長野市の遺跡台帳に登録されました。
平成になってから、しかも小学生たちによって発見されたという意味で非常に珍しい山城だと思います。